「次は僕の番。」

僕をずっと待っててくれた
君の手は冷たくて
僕の心は熱くなった
あの時手放したものの大きさを 今頃気付いた
もう遠い国のお話みたい
この窓の向こう側で 君がいつも支えてくれた
そんなことも知らずに 僕は目の前に映るものだけに憧れ続けた
もう一瞬早く 君の手を掴んでいたら
また初めて会ったあの頃と同じように 微笑んでくれただろうか
君の目の奥に 雨が降っている
僕はただそれを見ていることしかできなくて
傘を渡すことすらできなくて
君はもう待たなくていいよ
分かってるんだろ?
いつか・・・なんて来ないことを
だから前だけを見て
振り向かないで
君が歩き出したら
僕はやっと守れなかった約束を 後悔できるはず

〜2006 葉月〜